【新人看護師】「鎮静」が必要な検査前後で観察する内容まとめ【看護】

キャリア 知識

胃カメラをする患者さんを受け持った新人看護師「胃カメラとかの内視鏡検査って鎮静薬を使うけど、どうやって看護していったらいいんだろう。観察項目とか知りたいな。」

こんにちは、にこやです。

今回はこんな疑問に答えていきます。

本記事の内容

  • 鎮静前の看護
  • 鎮静後の看護
  • 搬送時に気をつけること

意外と見落としがちな「鎮静前後の看護」

新人看護師さんに向けて、わかりやすく端的に理解できるようにまとめました。

ぜひ、明日の看護の参考にしてくださいね。

それではいきましょう!

鎮静前の看護


鎮静前は、必ず絶飲食の時間を確認しておきましょう。

絶飲食が大事な理由

鎮静をかけることで嘔吐・誤嚥性リスクが上昇するため、絶飲食時間の設定は必須です。

仮に緊急検査の場合は、必ず「最終飲食時間」を情報収集しておきましょう。

鎮静前の絶飲食の目安

  • 水分:2時間
  • 母乳:4時間
  • 調製粉乳:6時間
  • 人工乳:6時間
  • 軽食:6時間
参考:ASA「術前絶飲食ガイドライン」

 
成人であれば水分と軽食の時間だけ覚えておけば問題ないです。

加えて上記の絶飲食時間を守っていても、以下の病態をもつ患者は嘔吐のリスクが高くなります。

嘔吐リスクの高い病態

  • 肥満
  • 妊娠
  • 超高齢者
  • 意識レベル低下、神経疾患
  • 消化管閉塞
  • 消化管運動低下
参考:鎮静ポケットマニュアル

 
事前の情報収集でこれらに該当する患者だとわかれば、嘔吐した場合のシュミレーションを事前にしておくとか、ベースンを部屋に用意しておくなど準備ができますよね。

申し送りで必要な情報

検査室への送りでは、以下の情報が必要になります。

  • ①患者名、検査内容
  • ②同意書
  • ③術前内服薬の有無
  • ④絶飲食の確認
  • ⑤既往歴の確認
  • ⑥感染症の有無
  • ⑦アレルギーの有無(特にゼラチンアレルギーは大事)
  • ⑧義歯・動揺歯、メガネ、コンタクトの有無

病院によっては所定の紙があったり、申し送りに必要なものが決められていたりしますね。

決まりがあれば、そちらをメモしておくと良いですよ。

その他、看護する上で必要な情報としていくつか挙げます。

プラスαの情報

  • 体重は最新のものか?
  • 検査前にVSを測定しているか?
  • 気道の評価はどうか?

ちょっとだけ詳しく解説します。

体重の評価

入院していれば基本的に大丈夫だとは思いますが、例えば6ヶ月前の体重しかカルテに記載がなかったとします。

検査後、急遽体重による評価が必要になったときに6ヶ月前の体重と比較しても正確に評価できませんよね。

なので検査前に最新の体重はいつのものかをパッと確認しておきましょう。

VS測定

検査前のVSは検査後の評価に欠かせません。

特に普段飲んでいる薬を止めていたりする場合、バイタルに影響を与えていたりもするので術前内服とも絡めて考えられたら良いですね。

気道の評価

気道の評価って何?と思われるかもしれませんが、風邪を始めとして気道の分泌物が増加していないか、などを情報としてとっておきます。

鎮静後に上気道閉塞を起こすリスクもあるので、こうした評価も地味に大切です。

では次に、鎮静後の看護をみていきます。

鎮静後の看護


一番注意しなければならないのは、呼吸抑制に伴う酸素投与です。

酸素投与

鎮静後に酸素投与をする目的は以下です。

  • ①低下したPaO2(動脈血酸素分圧)を上昇させ、組織への酸素供給をもとに戻す
  • ②酸素血症に伴う換気亢進や心拍数増加を抑制することで、右心負荷を軽減する

そして、酸素投与を実施するには以下の状況であることが必須です。

酸素投与の適応

  • ①PaO260mmHG以下orSpO290%以下or中枢性チアノーゼを認める場合
  • ②低酸素血症が予想される場合
  • ③その他必要と判断した場合

SpO2が90%を下回るとPaO2が60mmHgを下回っている、と推測できるので基本的にはSpO2を観察することが大切。

これは酸素解離曲線で説明できるのですが、一旦ここでは省きますね。

SpO2だけを観察するのではなく、呼吸の様子や回数なども同時に見て呼吸状態を判断してください。

酸素投与の際には、低酸素・低換気をマスクし高二酸化炭素血症を見逃すリスクが有る、と念頭に起き十分注意して行いましょう。

余談:酸素投与の豆知識

酸素投与する際、カヌラ1Lから開始して~とかってやると思うのですがどれくらいの濃度の酸素が投与されているかご存知ですか?

1Lから2Lにあげるってどれくらいの程度なの?というイメージを持っていただくために、こちらの表を用意しました。

カヌラ1(L/min) 24(%)
2 28
3 32
4 36
5 40
マスク5~6(L/min) 40
6~7 50
7~8 60
リザーバー6(L/min) 60
7 70
8 80
9 90
10~ 90~

この表、意外なところで使えたりするのでぜひメモしておいてください。

それでは最後に、「搬送時に気をつけること」の解説です。

搬送時に気をつけること


「ABCD」の観察がめちゃくちゃ大事です。

搬送中は「ABCD」の観察をしよう

ここでいう搬送は、「鎮静後」つまり「検査後」の搬送のことを指します。

検査後、検査室に呼ばれストレッチャーなどで搬送病室まで搬送すると思います。
その間、「ABCD」に注意して搬送しましょう。

「ABCD」とは

  • A:airway
    →上気道閉塞、狭窄初見を見落とさない
  • B:breathing
    →SpO2モニターを必ずつける。正常呼吸があるかを観察する
  • C:circulation
    →血圧を測れない場合は、適宜動脈の触診を行う
  • D:disfunction
    →脳循環が適切かを評価するため、声掛けをし反応を見る
合言葉みたいに「ABCD」って覚えておきましょう!

検査後、鎮静がきちんと覚めたことを確認してから病棟の看護師は呼ばれるので大きな事態が起こることは少ないです。

でも、搬送中に再鎮静がかかってしまうことがまれにあるそう。

搬送は基本一人

搬送中は基本一人ですよね。
なので、万が一上記のABCDのどこかに異常を来した場合にはすぐに人を集めて対応してください。

ちなみに、

  • A,Bに異常が起こった場合
    →バックバルブマスク、エアウェイ、酸素などが必要になります
  • Cに異常が起こった場合
    →救急カート内の薬品が必要になります

酸素を持っていくことはあっても、エアウェイや薬品などを持っていくことはないです。

なので、緊急時には大きな声を上げて人と救急カートを呼ぶ。

新人スタッフの場合、テンパってしまうと思うので「新人です!力を貸してください!」と自分からアピールをすることも大事です。

まずは「異常に気づき」「人を呼ぶ」、これができれば満点です。

余談

私の勤めている病院では「必ず看護師が迎えに来てください」と言われるんですよね。

一年目だった私は「なんでだろう」なんて思いながら迎えに行っていました。

でも今思うとめちゃくちゃ怖いことしてたんだなぁ、って思います。
これを読んでいるみなさんなら、もう大丈夫ですね。

まとめ


以上、「鎮静が必要な検査前後での看護」についてでした。

本記事をまとめると

  • 鎮静前は「絶飲食時間」「同意書」「検査前VS」の確認を確実に行おう
  • 鎮静後は「呼吸抑制」に注意し、必要に応じて「酸素投与」をしよう
  • 搬送時には患者の「ABCD」を意識し、急変時は大きな声を出してスタッフを集めよう

です。

意外と観察するところが多くて大変だと思いましたか?

実際に看護してみると、最初はイチからなので手間がかかると思いますが慣れてくると流れで観察できたりします。

ぜひ、鎮静看護の基本をこちらの記事で覚えていただけたら、次は自分のものにしていってください。

参考本

それでは、今回は以上です。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました(*^_^*)

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