【本当は安全なのに】日本でピルが怖いと思われている衝撃の理由【答えは歴史にありました】②

ピル

こんにちは、にこやです。
前回の続きです。

前回:【本当は安全なのに】日本でピルが怖いと思われている衝撃の理由【答えは歴史にありました】①

今回は、第3章と第4章をみていきます。

本記事の内容

  • 序章:戦後、「人工妊娠中絶」が法律でみとめられた話
  • 1章:1950年末、国内初「中・高用量ピル」が治療薬としてみとめられた
  • 2章:1973~74年に「ピル論争」「中絶論争」が盛んになる
  • 3章:1999年バイアグラ批判でようやっと「ピル」が承認される
  • 4章:2000年以降の動き

序章~2章までの簡単なおさらい

戦後、権力のある大人によって「人工妊娠中絶」が世界で初めて合法化されてから、ピルを巡っても様々な論争がおこる。1950年に高用量ピルは治療薬として認められたが、経口避妊薬としての承認はその後1999年に至るまで一切されなかった。

3章:1999年バイアグラ批判でようやっと「ピル」が承認される


なんだかおかしい話ですよ、これも。承認までの流れを簡単にまとめます。

1985年にピルの臨床試験開始許可が降りる

諸外国でピルを使用して30年経っても健康被害がでなかったよ、という報告を受けて1985年に第2世代ピルの臨床試験開始許可を厚生省に求めました。

その後治験が成功したので、1990年~91年に製薬会社がピル製造・輸入の許可を申請したんですよね。

でも、これもまた延期になりました。

治験が成功したのに承認延期となった理由

それは、1992年のこと。
HIV感染者が前年と比べ2.5倍に増加したのです。

ピルを承認することで皆がコンドームを使用しなくなり、更にHIV感染者が増えてしまうことを懸念したのでした。

また、ここでもちょっとした日本の悪い部分が。
1990年代には「1.57ショック」といって出生率が大きく低下した背景があったんですよね。
この歯止めを目的とした政策の一つだ、という意見もあるそうです。

だとしたら意味わからなすぎますけどね、、、

女性の人生をなんだと思っているんだろう、と思ってしまします。

1998年承認の動き強まるがまたもや延期される

その理由は、環境ホルモンであるピルが人間に影響を及ぼすと懸念されたためでした。

どういうこと?という方のために簡単に解説。

環境ホルモンとは

別名、「内分泌化学撹乱物質」です。
医療のために意図的に合成されたホルモン剤、つまりピルがこれにあたります。

科学的に定まったものではない、との文献もあるので微妙な概念なのですが、体内に合成ホルモンが入って作用するのって人間の体に悪影響なんじゃいの???という解釈。

参考文献:内分泌撹乱化学物質(環境ホルモン)と生体への影響 内山巌雄

でもその後、やっと承認されるに至ります。

1999年、最初に承認されたのは「バイアグラ」だった

「バイアグラ」とは男性の勃起不全を改善させるお薬です。
これが、なんと6ヶ月という速さで承認されました。

これが異例の速さすぎて、ピルは最初の申請から40年承認されていないことが対比され国内だけではなく海外からも大バッシングを受けます。

こうして、日本はバイアグラ承認の2ヶ月後、ピルを経口避妊薬として承認したのでした。

やっと承認されましたね、、、バイアグラのおかげで。

4章:2000年以降の動き


ピルが経口避妊薬として承認されてからというもの、想像以上にピルを使い始める人が少なかったといいます。

その原因としては

  • 「ピルは副作用が強い」という認識
  • 「ピルは体に良くない」という認識
  • 「ピルをつかうのははしたない女性だ」という認識

40年もの間に人々の認識は、社会に大きく影響されていたのでした。

これを受けた医師の取り組み

とはいえ、ピルはメリットの大きいお薬ですから医師も工夫をします。

2004年頃から、「避妊用」として浸透していたピルを、「月経困難症」の治療のためのお薬だという認識に変えるため路線を変更しはじめました。

また、ピルに変えて「OC」の名称を多く用いるようになりました。

2008年に低用量ピルが保険適応になる

それまで治療には中容量ピルのみ保険適応されていましたが、2008年に低用量ピルが保険適応されるに至りました。

これを経て、ピルは「避妊用」としては使いづらく「治療用」としては使いやすい、という医療制度に変わっていきました。

その後の調査

2016年の日本家族計画協会「第8回 男女の生活と意識に関する調査報告書」によると、「現在避妊を実行している女性」のうちピルの使用率はわずか2.9%だっだという報告があります。

2016年になってもこの低さですから、やはり理屈ではわかっていてもいざ実行に移すとなると高い壁があるように感じますね。

以上で終わりです

以上、ピルをめぐる日本の歴史でした。

簡単にポイントだけおさらいします。

  • ①1948年、優生保護法(人工妊娠中絶を合法化)が成立
  • ②1950年代末、中・高用量ピルが治療目的で初めて認可される
  • ③1964年、厚生省は避妊用ピルの認可を諦めた(理由は4つ)
  • ④1973~74年、ピル論争や中絶論争が盛んになる
  • ⑤ウーマンリブ運動ではピル反対派が多かった
  • ⑥1992年、またもや避妊用ピルの認可を延期した
  • ⑦1999年、バイアグラ承認の2ヶ月後に避妊用としてピルが承認された(初回承認からおそよ40年後)

こんな感じです。

世界を見てみると、結構ピルだったり中絶だったりする法律は女性が女性の権利のために立ち上がって獲得したものだったりします。

でも、日本は権力のある大人が都合のいいように操作している感がありますよね。
事実、中絶を合法化したのも権力のある医者でしたし、女性が自ら勝ち取った権利ではありませんでした。

そういう側面が強かったこともあって、ウーマンリブ運動で「私達は都合のいい存在ではない!」という主張が挙がったのも自然な流れだったと思います。

それがピルの反対、というところに結びついてしまったのは悲しいことでしたが、、、

いずれも、日本の課題は「女性が自ら発信して勝ち取れた権利があまりに少ない」ということです。

その根底には、性に対する消極的な雰囲気、発信したら変な目で見られるのでは、という風潮があって、それは現代においても同じことが言えるはずです。

だからこそ、「性教育」が全然進んでいかないんですよね。

この現実を、どうにかして変えたいな、と思っているなんの権力ももたないにこやですが、この記事を読んでくれたあなたが少しでも「私もちょっと発信していこうかな」なんて思ってくれたらすごく嬉しいです。

一人の力が二人の力に、そして十人の力になっていけばその身近の人も含めてほんのちょっとずつ変わっていくと信じています。

ネットで発信できる時代を、うまく活用していきたいですよね。

それでは、今回は以上です。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました(`・ω・´)ゞ

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