【検査値】栄養を評価するために見るべき検査データまとめ【看護師】

キャリア 知識

検査データのポイントを知りたい新人看護師「BMIのほかに、栄養を評価できる検査データって何があるんだろう?アセスメントできるようになりたいな!」

こんな疑問に答えます。

栄養評価をしたいときにみるデータはこちらです↓

「栄養評価」をしたいとき見るべきポイント

  • 血清総蛋白「TP」
  • 血清アルブミン「ALB」
  • アルブミン/グロブリン比(A/G比)
  • トランスサチレン(TTR)
  • 総コレステロール(TC)

それぞれ解説していきいます。

一看護師が勉強した内容なので、すべてが正しいというわけではございません。あくまで参考程度にしていただけたらと思います。一緒に勉強頑張っていきましょう(`・ω・´)

血清総蛋白「TP」


基準値:6.0~8.0g/dL
タンパク質は肝臓で作られます。

「TP」を数値でアセスメントしてみる

5g/dL以下(高度減少)

ネフローゼ症候群、重症肝障害、悪液質
対策:原疾患の治療、疾患によってアルブミン投与、栄養補給

5~6g/dL(中等度減少)

高度減少の疾患に加え、栄養障害、吸収不全症候群、低γグロブリン血漿
対策:原疾患の治療、栄養補給

6~6.5g/dL(軽度減少)

中等度減少の疾患に加え、炎症性疾患、血液希釈
対策:原疾患の治療、適宜栄養補給

8~9g/dL(軽度増加)

次の中等度~高度増加に記される疾患に加え、慢性肝炎、肝硬変の初期、慢性炎症性疾患、悪性腫瘍、脱水症
対策:原疾患の治療

9g/dL(中等度~高度増加)

多発性骨髄腫、原発性マクログロブリン血症、自己免疫性肝炎
対策:原疾患の治療、必要に応じプラズマフェレーシス

「TP」の豆知識

タンパク質の大部分はアルブミンとγグロブリンで構成されているので、TPはこの2つの変化に左右されます。
どちらも肝臓で作られるので、肝機能の指標としてもポイントになります。

TPの増加

→γグロブリンの増加を反映しています。
アルブミンは通常増加しませんが、脱水の時には増加することがあります

TPの減少

→アルブミンの減少を反映していることが多いですが、γグロブリンの減少も関与することがあります。

溶血を起こすとヘモグロビンもたんぱくとして測定されるので、高めに出ます。

血清アルブミン「Alb」


基準値:3.8~5.2g/dL
栄養状態だけでなく、肝・腎障害などの評価にも使います。

「Alb」を数値でアセスメントしてみる

2.5g/dL以下(高度減少)

ネフローゼ症候群、重症肝障害、悪液質
s/oたんぱく漏出性胃腸症、吸収不全症候群、栄養障害、熱傷、先天性アルブミン血症
対策:原疾患の治療、アルブミン投与、栄養補給

2.5~3.2g/dL

高度減少の疾患に加え、炎症性疾患
対策:原疾患の治療

3.2~3.8g/dL(軽度減少)

中等度減少の疾患に加え、甲状腺機能亢進症、血液希釈
対策:原疾患の治療

「Alb」の豆知識

アルブミンは肝臓で合成されるタンパク質で、半減期は約15日です。

アルブミン減少は以下の時に起こります↓

  • ①肝障害、炎症性疾患で産生が低下したとき
  • ②尿や消化管、皮膚へ漏出したとき
  • ③低栄養、消化吸収障害があり栄養不良となったとき
  • ④甲状腺機能亢進症、炎症性疾患などがあって代謝が亢進しているとき

アルブミンが減少すると

アルブミンは血管内で水分をつかまえておく役割があるので、減少すると血管外に水が漏れて「浮腫」が発生します。

Alb2.1前後の患者さんをここ最近多くみかけますが、末梢と体幹の浮腫が結構目立つように感じます。

アルブミン/グロブリン比(A/G比)


基準値:1.2~2
免疫グロブリン増減のスクリーニングにも用いられます

「A/G比」を数値でアセスメントしてみる

1.2以下(基準下限以下)

多発性骨髄腫、膠原病、肝疾患(肝硬変、慢性肝炎)、慢性感染症、ネフローゼ症候群、栄養障害、吸収不全症候群etc
対策:原疾患の治療

2以上(基準上限以上)

原発性免疫不全症候群、後天性免疫不全症候群、薬剤(副腎皮質ホルモン剤、免疫抑制剤)、放射線
対策:原疾患の治療

「A/G比」の豆知識

A/Gの上昇

→グロブリンの減少でみられます。

A/Gの減少

→アルブミンの減少、グロブリンの減少、ふたつが同時におこってもおきます。

健常者でもA/G比が上昇することがありますが、これは免疫グロブリンのIgGがわずかに低いことが原因です。

最近は血清タンパク分画検査が比較的簡単に行えるようになったため、A/G比はあまり重要視されなくなりました

トランスサイチレン(TTR)


基準値:21~43㎎/dl

肝臓におけるタンパク合成を評価できる指標です。プレアルブミン(PA)とも呼んだりします。

「TTR」を数値でアセスメントしてみる

21mg/dL以下(減少)

術後栄養不良、栄養摂取不足、重症感染症、急性肝炎(急性期)、肝硬変etc
治療:高カロリー輸液、血漿タンパク補充

「TTR」の豆知識

肝障害の程度をアルブミンや他のたんぱくより早期に反映します。
また栄養状態評価の指標としても最近注目されています。

私含めこれまで見ていなかった人は見ておくといいかもしれませんね。

TTRの減少

栄養摂取不良となると減少します。アミノ酸摂取不足から肝臓でのプレアルブミン合成の低下がおきることが原因です。

また、炎症性疾患や手術後などでは、たんぱくの異化亢進や炎症巣への進出によっても減少します。

TTRの増加

→ネフローゼ症候群や甲状腺機能亢進症では代謝が亢進するので産生も亢進し、高値を示します。

総コレステロール(TC)


基準値:130~220mg/dL
血清コレステロール値の測定で使います。

「TC」を数値でアセスメントしてみる

40mg/dL(高度減少)

肝硬変、劇症肝炎、悪液質

40~80mg/dL(中等度減少)

甲状腺機能亢進症、栄養障害、肝硬変、劇症肝炎、悪液質

80~130mg/dL(軽度減少)

甲状腺機能亢進症、栄養障害、急性・慢性肝炎、肝硬変、吸収不良、貧血、慢性感染症

220~260mg/dL(軽度増加)

糖尿病、甲状腺機能低下症、クッシング症候群、閉塞性黄疸、肝細胞癌、脂肪肝、膵炎、ネフローゼ症候群etc

260~440mg/dL(中等度増加)

糖尿病、甲状腺機能低下症、下垂体機能低下症、クッシング症候群、閉塞性黄疸、肝細胞がん、ネフローゼ症候群etc

400mg/dL(高度増加)

家族性高コレステロール血症、ネフローゼ症候群(s/o)etc

「TC」の豆知識

コレステロールの値を変化させる要因は、肝臓におけるコレステロールの合成と異化です。

低コレステロール血症

→低栄養だとなります。これは経口からコレステロール、コレステロールの原料となるものの摂取が不足するためです。

あとは、単純に肝機能が低下してもコレステロールが合成できなくなるので低くなります。

まとめ

以上、患者さんの栄養評価をするときに見るべき検査データのポイントについてでした。

ポイントを再度まとめると

  • 血清総蛋白「TP」・・・基準値:6.0~8.0g/dL
  • 血清アルブミン「ALB」・・・基準値:3.8~5.2g/dL
  • アルブミン/グロブリン比「A/G比」・・・基準値:1.2~2
  • トランスサチレン「TTR」・・・基準値:21~43㎎/dl
  • 総コレステロール「TC」・・・基準値:130~220mg/dL
いずれも、低値を示したら「低栄養の可能性があるのかな」と連想してみてください。

今回は見るべきポイントとその基準値を抑えることで、基礎を固めていきました。

ただ、アセスメントをするうえで肝機能はどうか、術後日数はどうか、経時的にみてどうか、などほかにもみるべきポイントはたくさんあります。

最初から完璧にアセスメントすることは難しいので、一歩ずつ、判断材料を知識として追加していきましょう。

頑張っていきましょうね(`・ω・´)

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