
「幸せってお金で買えるの?」
「幸せはお金で買えるのか」という議論は昔からありますよね。
みなさんも、一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
その答えを探すべく、こちらの本を読みます。
「幸せをお金で買う」5つの授業
本記事の内容
本当は5つのポイントがありますが、個人的に大事だと思ったのは上記の3つ。
読者の疑問に答えながら、深く解説していこうと思います。
「幸せをお金で買う」には「経験」を買おう
お金を「経験」に使いましょう。経験は「人とのつながり」を生み出します。
モノより経験にお金を使った方が良い理由
なぜ、モノより経験にお金を使ったほうがいいのでしょうか。
理由は以下です。
- 手に入れた最初は幸せだけど、一週間後には「あるのが当たり前」になるから
- 経験は手に入れる前から数年後でも「楽しい思い出」として残り続けるから
具体的に解説します。
最近買ったモノ
- 新機種のスマホ
- ずっと欲しかったPC
- ちょっとお高めな家電
- もっと大きな買い物:車や家
手に入れたときはすごく嬉しいですよね。
ずっと欲しかったものの場合は格別だと思います。満足感や達成感すら感じることもあります。
では、一週間後をイメージして下さい。
実際、買い物に対する満足感は時間の経過で減少する傾向がある、という研究結果が出ています。
形あるものは、どんなに苦労して手に入れたとしてもいったん自分のものになってしまうと価値が一気に下がってしまうのです。
経験的な買い物をしている人は、人に好かれる
加えて相手を好意的にすら感じたそうです。
経験的な買い物を優先させる人は心が広く知的で、外交的だとみなされました。
すごいですよね、「経験」にお金を使うことのメリットです。
ここで「経験的な買い物ってなに?」と思いますよね。このまま解説していきます。
経験的な買い物とはなにか
4つの基準をしっておきましょう。
最も大きな喜びを得られる経験には4つの基準があります。
- 人との交わりによって社会的なつながりが生まれるような経験
- この先ずっと楽しい気持ちで繰り返し使えそうな思い出につながる経験
- 自分という人間、また理想の自分像に密接に結びつく経験
- 他と簡単に比較することができないめったにないチャンスを与えてくれる経験
こんな研究があります。
ニュージーランドで行われたある研究では、休暇を4日~2週間と幅をもたせてそれぞれ毎日幸福度を評価してもらいました。
結果、日程の長さは旅行に対する満足度に関係しなかったそうです。
また、旅行中になにかトラブルにあったり、パートナーと大きな喧嘩をしてしまったりしても、その経験の評価を下げる材料にはなりませんでした。
つまり、4つの基準をどれか満たす経験のためなら、時間の長さによらずお金を出す価値があると結論づけています。
バンドが好きで、バンド仲間と一緒にライブへ行く。
そのライブは1時間であれ8時間であれ、ライブ後に感じる幸福感は変わらないでしょう。
そこで得られる「思い出」という価値にも差はないでしょう。
「幸せをお金で買う」には「ご褒美」を作ろう
自分の生活にほんの少しご褒美をあげてください。
「あたりまえ」の生活をちょっとずつ変えていくのが効果的です。
「喜び」は年月とともに薄れていく
モノを購入すると、その喜びは簡単に薄れてきてしまう、というのは先に説明しました。
ここで、自分の買ったものを「ご褒美」にしたらどうか、という戦略を紹介します。
要は、買ったものにすぐ飽きてしまわないための戦略です。
結論、それは「制限」です。
こんな研究があります。
チョコレートを使った研究です。学生を次のようにわけました。
- 1週間チョコレートを食べない約束をするグループ
- チョコレートが1キロ入った袋を渡し、気持ち悪くならない程度にできるだけたくさん食べてもらうグループ
1週間後、またチョコレートを食べてもらったときに美味しく食べられたのはどちらのグループだったでしょうか。
なんと、”1週間チョコレートを食べない約束をしたグループ”でした。
チョコレートの美味しさを1週間後も同じように感じるには、「制限」することが最も簡単で効果的だと判明したのです。
小さな習慣と「距離」をとろう
そんなモノや習慣はありませんか?
私の場合、漫画の大人買いです。
そんなに頻繁に買っているわけではないのですが、以前と比べたら明らかに頻度は多くなっています。
そのうえ、買ったときの「沢山買っちゃった~!」みたいな満足感は段々薄れていっているような気がする。
他にも「コンビニでちょっとしたスイーツを買う」みたいな習慣にも当てはまります。
そのような習慣と「距離をとる」
先ほどの言葉を借りると「制限する」ことによって、「当たり前」をもう一度「ありがたいもの」に変換させることができるのです。
そして制限している「時間」の問題ではなく、「我慢している自分」を意識することが大切です。
「当たり前」を減らして「ありがたい」毎日にしたいな、という方はちょっとだけ慣れてしまった習慣を制限し、ストレスなく我慢していけるよう工夫してみてください。
「幸せをお金で買う」には「他人に投資」しよう
最高に幸福感を得られる方法は、自分以外の人にお金を使うことです。
とはいえ、やみくもにお金を使えばいいわけではありません。
「他人にお金を使う」際の3つのポイント
3つのポイントとは、以下です。
- 選択する
- つながりをつくる
- インパクトを与える
1.選択する
一概に「寄付をする」といっても、無理やりだったり勝手に口座から引き落とされたりするのは違うということです。
2.つながりをつくる
例えば、寄付してくれた相手から「手紙」を受け取ったり、みたいな関係ですね。
身近でも、例えば親しい友人や家族にご飯を奢って一緒に食事をする、みたいな体験もこれにあたります。
最も大きな幸福を得られるのは、特に好意を持っている人たちとのつながりを深めるようなやり方で他人に投資する場合です。
3.インパクトを与える
要は「明確な影響を自分がもたらした」という実感です。
例えば「このお金は~の子供たちに寄付されます」という案内より、「〇ドルで〇人の子供たちを救うことができます」といった具体的な案内の方が、募金をしたことによる幸福感をより大きく得られたといいます。
ケチるな、寛大に使え
「他人への投資は健康にもいい」という言葉が本書に登場しました。
確かに毎日ハッピーなら健康的にもなれるでしょう。
病は気から、なんて言葉もあるように心の健康は非常に大事な要素だからです。
こんな研究があります。
人々に10ドルを渡し、自分の好きな額だけお金を他人に分けてください、といいました。いくらでもいいです。全額でもいいし、むしろ全額自分のものにしてもかまいません。
あなたはいくらあげますか?
被験者たちにコルチゾールを計測できるロール綿を噛んでもらいました。
コルチゾールとはストレスホルモンです。多く分泌され続けると、人の身体に悪影響を及ぼしました。
結果、どれくらいの金額を自分のものにするかを決める時に恥を感じれば感じるほど、唾液中のコルチゾールのレベルが高くなることが分かりました。
人にお金を使うときに「これだけだと悪いかな、メンツが立たないかな」なんてうじうじ考えているのは、ストレスホルモンを放出しまくっていることなのでとても健康に悪いのです。
とはいえ、常におごり続けろというのも違います。
ですから、できる範囲のお金の使い方を意識しておくことが大切でしょう。
人に奢るとしたら「〇円までね」みたいな。
まとめ
以上、『「幸せをお金で買う」5つの授業』についてでした。
本記事をまとめると、
- 「幸せをお金で買う」には「経験」を買おう
→「モノ」を使う喜びは消えちゃうけど、「経験」で得られた思い出は消えない - 「幸せをお金で買う」には「ご褒美」を作ろう
→「当たり前」を「ご褒美」にするには、習慣や好きなことを制限して我慢してみよう - 「幸せをお金で買う」には「他人に投資」しよう
→自分の大切な人たちと繋がりを深められるような投資の仕方をしよう
です。
元々外国の本だっただけあり、ちょっと読みづらい部分もありました。
でも、伝えたいことは分かりやすく読み取れましたね。
残り2つのポイントは、是非ご自身で読んで理解してみてください。
それでは、今回は以上です。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
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